【ネズミの嫌いな音】嫌がる音で効果的に撃退しよう！

ネズミの嫌いな音を活用すれば、薬剤を使わずにネズミを追い出すことができるかもしれません。家にネズミが出現して困っている方、安全な駆除方法を探している方のために、音を使ったネズミ対策について詳しく解説していきます。

ネズミが嫌う２つの音の種類

ネズミは聴覚が非常に優れた動物です。人間が聞き取れない高周波の音も認識できるため、その特性を活かした駆除方法が注目されています。

種類①　超音波（24～45kHzの高周波音）

ネズミは周波数が24～45kHz程度の高い音を苦手としており、この周波数は人間が聞き取れる20kHz未満を大きく超えています 。モスキート音と呼ばれる蚊の羽音のような音が20kHz程度であり、それよりもさらに高い周波数がネズミ駆除に効果的です。

ネズミの可聴域は200Hz～68kHzと広範囲で、人間よりも多くの音を聞き取ることができます。この特性を利用して、人間には聞こえない超音波でネズミにストレスを与え、その場から追い出す仕組みです。

種類②　天敵の鳴き声

ネズミは体が小さく捕食対象になりやすい生き物であるため、自然界の肉食動物の多くが天敵となり、天敵の鳴き声には敏感に反応します。特に効果的な天敵の鳴き声には以下のようなものがあります。

• 猫の鳴き声
• フクロウの鳴き声
• タカやワシなどの猛禽類の鳴き声

これらの天敵の鳴き声を聞くと、ネズミは危険を察知して逃げ出すことがあるため、市販のネズミ駆除商品にもこれらの鳴き声を出す装置があります。

音を使ったネズミ駆除の方法

実際に音を使ってネズミを駆除する方法をご紹介します。

超音波装置の設置

超音波装置はホームセンターやネットショップで販売されており、安いものであれば1,000円程度、高機能なものになると数万円程度で購入できます。

超音波装置を設置する際のポイントは次の通りです。

超音波はまっすぐ進む性質があるため、なるべく見通しの良い場所に設置する必要があります。コンセント式の場合は電源コードを伸ばして床に置くか、ネズミの通り道となる低い位置のコンセントに設置しましょう。

乾電池を使うコードレスタイプは、室内の中央に設置すると超音波が壁に反射する性質を利用して効率良く音を広げられます。ただし、柔らかい布製品は超音波を吸収するため、設置前に取り除いて空間を広く取ってください。

天敵の鳴き声装置の利用

天敵の鳴き声で駆除を検討する場合、装置を購入する方法もありますが、まずはアプリで試してみるのもおすすめです。ネズミ駆除に活用できるアプリは、iPhone・Androidともにさまざまな種類がリリースされており、無料で試せるものもあります。
スマートフォンでアプリを使用する場合は、スピーカーにつないで使用するとより広範囲に音が届く可能性があります。

↓乾電池式のワイヤレススピーカーならネズミが気になる場所に設置しやすいですね。

アプリやYouTube動画の活用

音を使用したネズミの駆除方法には、超音波機器だけでなく、アプリやYouTube動画を使って流す方法もあります。

ただし注意点があります。一般的なスマートフォンのスピーカーは人間が聞き取りやすい音の範囲（約20Hz～20kHz）に最適化されているため、ネズミが敏感に反応する28～40kHz付近の超音波を実際には出力できません。

スマートフォンでアプリを使用する場合は、超音波ではなく、猫の声など音声が出るという動画を活用しましょう。スピーカーにつないで使用するとより広範囲に音が届く可能性があります。

音によるネズミ駆除のメリット

音を使ったネズミ駆除には、他の方法にはない大きなメリットがあります。

薬剤を使用しないので安全

超音波機器やアプリは薬剤を一切使用しないため、小さいお子様や臭いに敏感な方がいる家庭でも安全に使えます。毒餌による誤飲の心配や、燻煙剤による体調不良のリスクがありません。

メンテナンスが簡単

定期的に周波数を変えて発信すれば、ネズミが家屋に寄り付かなくなる効果が期待でき、ネズミが出没するたびにトラップを仕掛けるなどの手間がないので、体の不自由な方や高齢者の方にもおすすめです。

死骸処理が不要

ネズミを追い払うことで退治するため、死骸を処理する必要がありません。粘着シートや毒餌を使った場合、ネズミの死骸を見たり処理したりする精神的負担が大きいですが、音による駆除ではその心配がありません。

音によるネズミ駆除の注意点とデメリット

音を使った駆除方法には、いくつかの注意点があります。

効果は一時的で慣れる可能性がある

クマネズミとドブネズミに超音波防鼠器を使った実験では、初日には警戒反応があったものの3～4日後には元どおりの行動に戻ったという結果があります。ネズミは同じ周波数を流すうちに、騒音を感じるけれど危険はないと学習してしまいます。

対策としては、別の周波数の超音波器を用意して定期的に変更することが重要です。

ペットへの影響に注意

超音波はハムスターをはじめとするげっ歯類のペットにも影響を与えるため要注意です。犬は67ヘルツから60キロヘルツの周波数を認知できるため、装置によっては超音波の音が聞こえてしまい、個体差にもよりますが体調を悪くしてしまう可能性があります。

ペットを飼っている場合は、事前に説明書や注意書きを確認してから使用を判断してください。

超音波の届く範囲が限られる

超音波は壁を透過できないので、超音波機を置いた部屋にしか効果がありません。部屋・天井・床下など、ネズミがいると思われる空間ごとに超音波器を用意する必要があります。

家具でできた物陰にも届きにくいため、部屋全体に超音波を行き渡らせるためには複数必要になるケースもあります。

効果的な超音波装置の選び方

超音波装置を選ぶ際は、以下のポイントに注意しましょう。

周波数の切り替え機能

長期間にわたって駆除効果を持続させるには、複数の周波数に切り替えられる機能付きがおすすめです。定期的に自動で周波数が切替わるタイプなら、設置後の手間を減らせます。

電磁波発生機能の有無

天井裏や壁の内部に隠れたネズミを追い払いたいなら、超音波に加えて電磁波発生機能が付いたものを選んでください。電磁波は建物の配線を伝って壁の内部や天井裏まで影響を及ぼすため、超音波が届きにくい場所のネズミの駆除にも有効です。

有効範囲の確認

超音波が届く範囲は機器によっても異なりますが、200平方メートルほどを範囲としている商品が多いです。自宅の広さに合わせて適切な有効範囲の製品を選びましょう。

音だけでは不十分な場合の対策

音による駆除は一時的な効果しか期待できないことが多いため、他の対策との併用が重要です。

侵入口を塞ぐ

超音波器が出す音に驚いたネズミはいったんは家から出ていくかもしれませんが、音に慣れて危険がないと分かると数日で戻ってきてしまいます。排気口などの侵入口を塞ぎ、再び入ってこられないようにする必要があります。

食べ物を片付ける

ネズミは人間が食べるものなら何でもエサにしてしまうため、食べ物は出しっぱなしにせず冷蔵庫にしまい、生ゴミは蓋のついたゴミ箱に入れるよう心がけましょう。ネズミは3～4日食べ物がないと餓死してしまうため、食べ物のない環境を作ることが重要です。

専門業者への依頼を検討

市販の道具は買い求めやすく、一時的な効果はありますが、完全に対処することは困難です 。試行錯誤しているうちに数が増えるとネズミ駆除も大変になります。

完全に対処するためには、専門業者に依頼しましょう。専門業者は追い出したり仕留めるだけでなく、侵入口を塞いで再び住み着かないように作業をしていきます。

まとめ：音によるネズミ駆除は一時的な対策として有効

ネズミの嫌いな音を使った駆除方法は、薬剤を使わずに安全に追い出せる点で優れています。特に超音波装置は、人間には聞こえない周波数でネズミにストレスを与え、追い出す効果が期待できます。

ただし、ネズミは音に慣れてしまう性質があるため、長期的な解決策にはなりません。定期的に周波数を変更したり、侵入口を塞いだり、食べ物を片付けたりといった総合的な対策が必要です。

自力での対策に限界を感じた場合は、専門のネズミ駆除業者に相談することをおすすめします。プロの技術と経験により、確実にネズミを駆除し、再発防止まで徹底的に対応してもらえます。