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ネズミ駆除に猫は効果ある?リスクと本当に有効な対策法を解説

ネズミ駆除に猫は効果ある?リスクと本当に有効な対策法を解説 害獣駆除

ネズミ駆除に猫が効果的というイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。昔から「猫はネズミを捕まえる」という話を聞きますし、実際に猫がネズミを追いかける姿を想像する方もいるでしょう。しかし、現代の飼い猫事情を考えると、ネズミ駆除目的で猫を飼うことには多くの問題があります。

本記事では、猫によるネズミ駆除の実態とリスク、そして本当に効果的な駆除方法について詳しく解説します。ネズミ被害にお困りの方は、ぜひ最後までお読みください。

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ネズミ駆除に猫が効果的と言われる理由

猫がネズミ駆除に効果的だと言われるのには、いくつかの理由があります。まずは、なぜそのようなイメージが定着しているのかを見ていきましょう。

猫は本来ネズミの天敵である

猫は肉食動物として優れた狩猟本能を持っています。素早い動きや鋭い爪、発達した聴覚により、小動物を捕獲する能力に長けているのです。

野生の猫にとって、ネズミは重要な食料源でした。小さくて動きの速いネズミを捕まえることは、猫の本能的な行動のひとつです。そのため、ネズミは本能的に猫を恐れ、猫の気配を感じると逃げ出す習性があります。

この天敵関係から、猫がいればネズミが寄り付かなくなるというイメージが生まれました。

昔は農家などで実際に活用されていた

日本では古くから、農家や倉庫などで猫がネズミ対策として飼われていました。

農作物や米などの穀物を狙うネズミから財産を守るため、猫は大切な存在だったのです。当時の猫は放し飼いが一般的で、自分で餌を獲る必要があったため、親猫から狩りの技術を教わり、実際にネズミを捕まえることができました。

こうした歴史的背景が、猫はネズミ駆除に効果的という認識につながっています。

海外でも猫を使った駆除プログラムがある

アメリカのワシントンでは、2017年に動物愛護団体が「ブルーカラーキャッツ」というネズミ駆除プログラムを立ち上げました。

これは野良猫を活用してネズミ問題を解決しようという取り組みです。野良猫は狩りに慣れているため、ペットショップで育った猫よりもネズミ駆除能力が高いとされています。

このような事例があることも、猫がネズミ駆除に有効だという印象を強めている要因のひとつです。

現代の飼い猫はネズミ駆除に向かない理由

しかし、昔と現代では猫を取り巻く環境が大きく変わりました。現代の飼い猫のほとんどは、ネズミ駆除には向いていないのが実情です。

ペットショップの猫は狩りを知らない

ペットショップで販売されている猫の多くは、生まれてからずっと人間の手で育てられています。

親猫から狩りの方法を教わる機会がなく、ネズミを捕まえる技術を身につけていません。野生の猫は生後数週間で親猫から狩りの訓練を受けますが、ペットとして育った猫にはその経験がないのです。

また、定期的に餌を与えられているため、空腹を満たすために狩りをする必要もありません。そのため、ネズミを見ても追いかけない猫が大半です。

室内飼いの猫はネズミに慣れていない

現代では猫の室内飼いが主流となっており、外に出ることがほとんどありません。

そのため、ネズミを実際に見たことがない猫も多く存在します。初めてネズミを目にした猫は、恐怖心から逃げてしまうことさえあるのです。

好奇心旺盛な性格の猫であれば興味を示すこともありますが、それでも本格的に狩りをするかどうかは個体差によります。首の後ろを持ち上げたときに後ろ足がキュッと上がる猫は狩りが得意だと言われていますが、すべての猫がそうではありません。

ネズミも猫に慣れてしまう

ネズミは最初こそ猫を恐れて逃げ出しますが、時間が経つとその環境に慣れてしまいます。

攻撃してこない猫だと判断すると、ネズミは再び家の中に戻ってきてしまうのです。猫の存在だけでは、継続的なネズミ対策にはなりません。

また、ネズミは壁の中や天井裏、床下など人目につかない場所に巣を作ります。こうした場所に猫を送り込むことは困難ですし、ネズミは猫が入れない狭い隙間にすぐ逃げ込んでしまいます。

猫にネズミ駆除をさせる危険性とリスク

仮に猫がネズミを捕まえたとしても、それには大きなリスクが伴います。愛猫や家族の健康を守るためにも、これらの危険性を知っておく必要があります。

猫が感染症にかかる可能性がある

ネズミは非常に不衛生な生き物で、さまざまな病原菌や寄生虫を持っています。

ネズミを捕まえたり食べたりした猫は、以下のような感染症にかかる危険性があります。

エキノコックス症は下痢などの症状を引き起こし、トキソプラズマ症は神経障害や発熱、嘔吐を起こすことがあります。条虫症では食欲減退や下痢、腹痛などの症状が見られます。

これらの病気は猫の健康を大きく損なう可能性があり、治療には時間と費用がかかります。

飼い主や家族への二次感染のリスク

ネズミを食べて病気になった猫と同じ家で暮らすことで、飼い主や家族にも感染が広がる恐れがあります。

特にトキソプラズマ症は、健康な人であれば自然治癒することが多いものの、免疫力の低い方や妊婦が感染すると命に関わる事態になりかねません。

猫をなでたり一緒に寝たりする日常的な接触を通じて、病原菌が人間にうつってしまう可能性があるのです。小さなお子さんがいる家庭では、特に注意が必要です。

ダニやノミの被害に遭う危険性

ネズミの体には無数のダニやノミが寄生しています。

猫がネズミに触れると、これらの寄生虫が猫の毛に移ってきます。ダニやノミは猫だけでなく、人間も刺す可能性があり、かゆみや皮膚炎を引き起こします。

さらに、猫を通じて家の中のカーペットや衣類、ベッドなどにもダニやノミが広がってしまうことがあります。一度室内に入り込むと完全に駆除するのは大変で、アレルギー症状を引き起こすケースもあるのです。

ネズミの死骸処理が必要になる

猫は空腹でなくても狩りをする習性があるため、ネズミを捕まえても食べずに放置することがあります。

その場合、飼い主が自分でネズミの死骸を処理しなければなりません。ネズミの死骸は病原菌やダニ、ノミだらけで非常に不衛生です。

処理の際は絶対に素手で触らず、殺虫剤をかけてから新聞紙に包み、ゴミ袋に入れて処分する必要があります。自治体によってゴミ出しの区分が異なる場合もあるため、事前に確認が必要です。

猫以外の効果的なネズミ駆除方法

猫に頼らずにネズミを駆除する方法はいくつかあります。ただし、それぞれに効果の限界があることも理解しておきましょう。

超音波撃退器の効果と限界

超音波撃退器は、人間には聞こえない高周波の音を発してネズミを追い払う装置です。

ネズミが嫌がる周波数を発することで、家に寄り付かなくするという仕組みです。スマートフォンアプリでも無料で利用できるものがあり、手軽に試すことができます。

ただし、超音波撃退器にも弱点があります。最初は効果があっても、ネズミが音に慣れてしまうと効果が薄れてしまうのです。また、超音波の死角で繁殖してしまうケースもあります。

人間や犬、猫には無害ですが、ハムスターやウサギなどのげっ歯類にはストレスを与えてしまうため、これらのペットを飼っている方は注意が必要です。

忌避剤や罠の使い方

市販されているネズミ忌避剤や粘着シート、捕獲かごなども駆除方法のひとつです。

忌避剤は唐辛子の成分であるカプサイシンなど、ネズミが嫌う臭いを利用してネズミを遠ざけます。正露丸の主成分であるクレオソートも、山火事の臭いに似ているため効果があるとされています。

粘着シートや捕獲かごは、ネズミの通り道に設置することで捕まえることができます。ただし、これらの方法も一時的な効果にとどまることが多く、根本的な解決にはなりません。

自力駆除の限界を知っておく

ネズミの繁殖スピードは非常に速く、1匹のメスが年間数十匹を産むこともあります。

個人での駆除作業では、この繁殖スピードに追いつけないことがほとんどです。また、天井裏や壁の中など、人が簡単に立ち入れない場所に巣を作られると、完全に駆除するのは困難になります。

市販の駆除グッズは、ネズミが侵入した直後であれば効果が期待できますが、すでに繁殖している場合や被害が広がっている場合は、自力での駆除は難しいと考えたほうがよいでしょう。

ネズミ駆除は専門業者に依頼するのが確実

確実にネズミを駆除し、再発を防ぐためには、専門業者への依頼が最も効果的です。

専門業者に依頼するメリット

専門業者は豊富な経験と専門知識を持っており、状況に応じた最適な駆除方法を提案してくれます。

天井裏や壁の中など、個人では対応が難しい場所の駆除も可能です。また、ネズミの侵入経路を特定して封鎖することで、再発を防ぐことができます。

多くの業者では駆除後の定期点検や保証サービスを提供しているため、万が一ネズミが戻ってきても追加費用なしで対応してもらえます。早めに相談することで被害を最小限に抑えられ、結果的にコストも抑えることができるのです。

駆除費用の相場と内訳

ネズミ駆除を業者に依頼した場合の費用相場は、被害の規模によって異なります。

一部の駆除であれば1万円から5万円程度、完全駆除の場合は10万円から30万円程度が目安です。家の面積や築年数、マンションか一戸建てかなどの条件によって費用は変動します。

駆除作業は通常2日から3日かけて行われます。初日に清掃、トラップ設置、毒餌、忌避剤、消毒、侵入経路の封鎖を実施し、約1週間後に経過を確認します。その後、再度トラップの設置や封鎖作業を行い、最終確認を経て作業が完了します。

被害が少ないうちに依頼すれば費用を抑えられるため、ネズミを見かけたら早めに相談することをおすすめします。

良い業者を選ぶポイント

信頼できる業者を選ぶためには、いくつかのポイントがあります。

まず、見積書に作業内容の詳細が明記されているかを確認しましょう。「作業一式」といった曖昧な項目ばかりの見積書は要注意です。

保証サービスの内容も重要なチェックポイントです。駆除後の一定期間内に再発した場合の無償対応があるかどうかを確認してください。

料金設定が極端に安い業者は避けたほうが無難です。相場より大幅に安い場合、必要な作業を省いていたり、後から高額請求される悪徳業者の可能性があります。

また、質問に対して丁寧に説明してくれるかどうかも判断材料になります。ネズミ駆除の方法や費用について、根拠を持って説明できる業者を選びましょう。

まとめ

ネズミ駆除に猫を使うことは、現代の環境では効果的とは言えません。ペットショップで育った飼い猫のほとんどは狩りの経験がなく、ネズミを捕まえることができません。

仮にネズミを捕まえたとしても、猫が感染症にかかったり、ダニやノミの被害に遭ったりするリスクがあります。飼い主や家族への二次感染の危険性も無視できません。

確実にネズミを駆除し、安心して暮らすためには、専門業者への依頼が最も安全で効果的です。早めの相談で被害を最小限に抑え、快適な住環境を取り戻しましょう。